2025年6月20日(金)、大阪産業創造館にて第230回のJLP定例会が開催されました。講師は、CAMPFIREの戦略的パートナー(日本で5名しかいないそうです)で、中小企業の経営コンサルを事業とする株式会社パーシヴァルの代表取締役を務められている川辺友之さんです。
紳士服縫製工場の運営を継承していた川辺さんですが、クラウドファンディングとかかわるようになったきっかけは、2014年に真田幸村にちなんだスーツを手がけたことでした。
天王寺区役所の真田幸村博で区長とやりとりしていた際に、真田幸村にちなんだスーツを作るのが面白いという流れになり、クラウドファンディングで資金を調達することになりました。
真田幸村の家紋である六文銭にちなんだデザインをスーツに取り入れることで、幸村ファンのニーズを掘り起こし、大ヒットとなりました。これを機に、織田信長スーツ、石田三成スーツ、上杉謙信スーツ等、クラウドファンディングを駆使して武将スーツを次々と手がけるようになりました。
クラウドファンディングでスーツを作ることについて、以下の利点があることを解説いただきました。
① 在庫リスクの軽減
:クラウドファンディングは基本的に受注生産のため、プロジェクトが成功してから製作に取り掛かることができ、在庫を抱える必要がありません。これは事業者側にとって大きなメリットです。
② 顧客接点との創出
:クラウドファンディングをきっかけに、支援者がリアル店舗を訪れ、ワイシャツなどの関連商品も購入してくれるという相乗効果も生まれました。
③ 地域活性化
: 地域にちなんだ武将のスーツを手掛けることで地域に根ざした事業展開・地域活性化に繋がります。
クラウドファンディングにおいては、「三方よし」を更に発展させた「四方よし」(事業者、支援者、社会、未来)の実現を目指すことが重要であるとの話もありました。
クラウドファンディングでは、多様な掛け合わせができることについても解説いただきました。 クラウドファンディングは単独で実施するだけでなく、他の取り組みと掛け合わせることで、さらに大きなインパクトを生み出せます。その例として、以下を教えていただきました。
① SDGsとの連携
:廃棄される米を使った紙の製造など、SDGsの目標達成に貢献するプロジェクトと組み合わせることで、社会的な意義を高めることができます。
② 補助金との併用
:ものづくり補助金と組み合わせることで、資金調達の幅を広げ、プロジェクトの実現可能性を高めます。
③ 産学連携
:地域の特産品や名産品を、小学生が手作りして、それをクラウドファンディングでアピールしていくという実例のお話がありました
④ 地域課題の解決
:フリースクールへの水道設置プロジェクトのように、地域の課題解決に貢献し、地域住民との繋がりを深める手段にもなります。
そして、海外進出についての話もありました。利用者や資金の規模を比べると日本よりも海外のクラウドファンディングサイトの方が圧倒的です。日本には、優れた商品がたくさんあり、日本のファンである外国人向けにそのような商品を届ける越境ECの手段としても、クラウドファンディングを利用するということをお話いただきました。
クラウドファンディングを成功させるためには、以下の要素が非常に重要であるとのことでした。
① 仲間集め:プロジェクトを共に推進するチームや協力者の存在が不可欠です。
② 徹底したリサーチと方向性決定: ターゲット層や競合をリサーチし、プロジェクトの明確な方向性を定めることが成功の第一歩です。
③ 伝わる情報発信: 写真や動画を効果的に活用し、プロジェクトの魅力を分かりやすく伝えることが重要です。
④ プレスリリース: メディアを通じた情報発信は、より多くの人にプロジェクトを知ってもらうために有効です。
⑤ チームの努力: オンラインでの活動だけでなく、リアルイベントを通じて支援者との交流を深めることも大切です。
「計画はロジックに、行動はエモーショナルに」というクラウドファンディングの格言を紹介いただきました。綿密な計画に基づきつつも、熱い想いや共感を呼ぶストーリーで人々の心を動かすことが、クラウドファンディング成功の鍵となります。
そして「お金は一番最後」という言葉が非常に印象的でした。資金調達はあくまで手段であり、そもそも何のためにクラウドファンディングを行うのかという根本的な目的が最も重要であると改めて認識させられました。社会貢献、地域活性化、夢の実現など、明確な目的意識を持つことが、プロジェクトを成功に導く原動力となるでしょう。
5 所感・学び
今回のセミナーでは、ご自身でクラウドファンディングを活用して成功し、多数の支援もされてきた経験とノウハウを惜しみなく披露していただき、クラウドファンディングの持つ測り知れない可能性を教えていただきました。
仲間集めや目的、徹底した行動等、決して楽ではないことはよくわかりましたが、川辺さんの熱いお話を聞いて、自分もいつかはクラウドファンディングをやってみたいと思うようになりました。
また、資金面だけでなく様々な点で悩みを持つ事業者は多いでしょう。そのような事業者にとって、クラウドファンディングを活用することは1つの解決策になるかもしれません。
川辺さんが代表取締役をされている株式会社パーシヴァルでは、クラウドファンディングを考えている事業者のコンサルをされているとのことで、是非相談いただければと思います。
同社のURLはこちらです。
改めて、川辺さん、ありがとうございました。
定例会終了後は懇親会も開催され、大いに盛り上がりました。
次回は定例会ではなく暑気払いです。8月31日(日)12時~、十三近郊でBBQを予定しています。案内ページはこちらです。ぜひ奮ってご参加ください。