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定例会レポート:土地家屋調査士って実際何やってんの?(不動産登記簿謄本と地積測量図の読み方、測量トレンド教えます!!)


2024年4月19日(金)、大阪産業創造館にて第220回JLP定例会を開催いたしました。土地家屋調査士の松本悟先生を講師にお迎えし、「土地家屋調査士って実際何やってんの?(不動産登記簿謄本と地積測量図の読み方、測量トレンド教えます!!)」というテーマでお話しいただきました。

不動産の登記簿は、表題部と権利部に分かれていますが、土地家屋調査士が行うのは表題部の登記、つまり建物を新築した時などに最初に行われる登記で、この業務は土地家屋調査士の独占業務とのことでした。

付随業務として、測量、境界標の設置、建築時に法令上の制限がないかの確認や行政関係の手続きを行ったり、固定資産税減額のためや裁判のために資料を作成されることもあるそうです。

土地家屋調査士さんのお仕事というと、土地・建物の登記や測量はイメージしていましたが、そのほかにも多岐にわたる様々な業務をされていることを知りました。

土地の境界線をめぐって争いが起きた場合に、裁判なしで解決をはかる筆界特定制度についてもご説明いただきました。筆界特定制度は法務局で行われるもので、メリットはあるけれど、デメリットもあるとのこと、具体的に分かりやすくご説明いただき、大変参考になりました。


次に登記簿、地図及び測量図の変遷についてです。

不動産の登記簿は、土地台帳からはじまり、紙の登記簿になり、その後、現在のオンラインの登記簿へと変遷したとのことでした。

地図と測量図についても、昔のものから移り変わりをご説明いただき、古い和紙の地図に歴史を感じつつ、見方や精度も教えていただき、とても面白かったです。

道路などで三脚の上にカメラのようなものをのせて何かを測っておられる光景を見かけることがありますが、あの機器はトータルステーションといって、角度と距離を測るもので、トータルステーションで測量したデータからCADで図面を作成されるそうです。

広い場所であれば、ドローンや3Dレーザースキャナーでの測量が適しているとのことでした。

松本先生の事務所を3Dレーザースキャナーで測量されたデータを見せていただき、技術の進歩すごい!!!と思いました。

そのほか建築確認時と登記時で床面積の考え方に違いがあることや、建物の建て替えが出来ない土地の問題などのお話も、とても興味深いものでした。


松本先生のお話はとても面白く、あっという間の1時間半でした。

ご参加いただいた皆さんからも、もっと聞きたい!続編をやって欲しい!というお声があがっていました。

松本先生、貴重なお話をありがとうございました。


次回定例会は、5月18日(土)に「日本酒と和食の会」のイベントを行います。

ぜひご参加ください!