2023年11月17日(金)、大阪産業創造館にて第216回JLP定例会を開催いたしました。
今回はさぽるとコンサルティング代表、中小企業診断士の大川剛義さんを講師にお迎えし、「大型補助金のおもてとウラ」と題してお話しいただきました。
まずはじめに、ショパンやテニス選手のラファエル・ナダルさんなど、大川さんの「好き!」をたくさんご紹介いただきました。
村上春樹さんもお好きだということで、自称ハルキストの私は勝手に親近感を感じておりました。
次にご経歴もご紹介いただいたのですが、なんと以前は大手製造業での開発業務をご担当されていたとのこと!
個人的に、中小企業診断士になる方は文系の方というイメージがあったため、かなり驚きました。
「エアコンはなぜ冷えるの?」といったことも、文系の私にもわかりやすくご説明いただきました。
(気化熱の原理を利用しているのですね!)
かつての「ナノテク」ブームで様々な研究、開発もご担当され没頭されていたそうですが、大川さんによるとそれは「技術シーズオリエンティッド」。マーケットインではなく、商品会議でも議題に上がるも搭載されなかったとのことです。
その後、一転飲食店にて製造・販売のお仕事に。
忙しい店内調理や、難しくて覚えられないレジ業務に悪戦苦闘されたそうです。
そういったなかで飲食店向けの経営サポートについてのお仕事もすすめていかれたとのことです。
さて、現在の大川さんのお仕事内容ですが、サービスは主に「改善さぽると」と「補助金さぽると」で、今回は特に「補助金さぽると」の「事業再構築補助金」「ものづくり補助金」について詳しくお話しいただきました。
採択率は約50%と半分落ちてしまうという厳しさですが、なんと大川さんの実績は約80%!
逆に審査をする側だったということもある大川さん。
ウラ側をよくご存知の方ならではの「コツ」もお話しいただけました。
まず、「ものづくり補助金」は「加点」が重要。
なので、取りにいけるポイントはしっかり取っていきましょう、とのことです。
ほぼコピペでとれるようなポイントもあるそうで、それは絶対押さえておきたいところです。
また、逆に申請書の作成はほぼ不要なので楽だけれども、それをしてしまうと罰則もあるのでその後苦しくなるかも、という加点ポイントについても教えていただけました。
申請書類の要ともいえる「事業計画書」の作成についても、ウラ側を知る大川さんだからこそ知るコツがありました。
なかなか知ることのできない「審査する人」の状況ですが、60歳以上の方が多く、また非常に多い件数を短い期間で審査する必要があるそうです。
なので、いかに高齢の方でもわかりやすい書類にするかがポイントだそうです。
「よくない例」としては赤字、もしくは下線が多く読みにくいもの。
また、全体を読まないとわからないもの。
全体を読まないとわからない計画書が通りにくいのはわかりますが、つい赤字や下線は強調したいがために使いがちかと思います。
これが逆にわかりにくい申請書になっているということは肝に銘じておきたいと感じました。
逆に「よい例」ですが、見出しがあり読む前に概要を把握できるもの、赤字・下線が少ないものだそうです。
そう言えば、昨今のネット記事も、先に見出しを付けて概要が把握できる形態が多いように感じます。
やはりそういう形だととても分かりやすいですよね。
(私は最近そういうわかりやすいネット記事に慣れてしまって、新聞記事が読みにくいと思ってしまいます。
国語能力の低下でしょうか。。)
その他、業界の方だからこそ知る○○事件などの裏話や、業界別の成功事例などもお話しいただき、ためにもなり、また楽しい勉強会となりました。
「補助金にはコツがあります」と大川さんはおっしゃいます。
しかし、コツだけではありません。
「さぽるとの経営支援には愛があります。」
最後にそうお話しされた大川さんのメッセージに、一番大切なものを教えていただいたように思います。